
2018年現在、転職市場の有効求人倍率は2.4倍と求職者に対し求人数の方が多い状況になっており、仕事を選ぶことをしなければ、確実に転職先を見つける事ができる求人数がある計算になります。ですが、それで良いのでしょうか。
ただ漫然と膨大な求人の中で表面的に「良いかも」と判断した会社の選考を受け続けることと自分で明確な意識・軸をもって「選ぶ」ことで選考に進むことでは、転職活動自体の内容が異なることや転職後のキャリアにおいても大きな差が生まれます。
仕事内容や待遇、環境など自分の理想や願いを叶える会社に転職ができたほうがより良いと考えるのが自然です。それらを実現する上で転職における「軸」を考える必要あります。
今回はこの新天地探しにおいて鍵を握る「軸の作り方」や「軸を作る大切さ」についてご紹介します。
Contents
転職活動の軸を明確化する方法
転職活動において軸を考えることが大切であることは先程紹介いたしました。
では、その軸はどのように考えていけば軸として確立していくことができるでしょうか。その答えは実はシンプルで、次の5つを段階的に考え、明確にしていく必要があります。
- 「現職における最大の不満」
- 「どのような仕事をしたいか」
- 「職場には何を求めるのか」
- 「求めるものに優先順位を付ける」
- 「我慢できることは何か」
ですが、これらを段階的に考える必要がある最大の理由は「思考と判断を具体化することによって会社選びの軸・基準・幅を明確にすること」にあります。
各項目の具体的目的としては、1で「転職活動の理由の具体化」。2では、「キャリア形成の明確化」。3は、「ワークスタイルの明確化」。4は、「3のワークスタイルの軸の明確化」。5は、「1~4の要素を踏まえた中での仕事をつづける理由の明確化」となります。
それぞれの中身についてはこれから1つずつ取り上げていきます。
今の職場の最大の不満を考える
最初のステップでは、「今の職場での最大の不満を明らかにすること」をするべきです。
この現職への不満を明確にしないまま転職を行った場合、同じような理由で転職を繰り返す危険性もあります。また、今の環境への不満を明確化にすることで「自分にとっての理想の職場」が明らかになります。
それが結果としてあなたの納得のいく転職先を見つける確率をぐっと高めるので、「現職の不満」を明らかにする点は転職活動において欠かせないのです。
今後どんな仕事をしたいか考える
次に、「今後どのような仕事をしたいのか」を考えましょう。ちなみに、ここで言うどのような仕事とは、職業だけに留まりません。仕事内容、職場環境、待遇、キャリア形成など多岐に渡ります。
そしてこの中で特に念頭に置いておきたいのが、「どのような仕事がしたいのか」と「どのような形態で働きたいのか」の2つ。
これが、求人を選ぶ大きな軸になりますので、今の環境への不満が明らかになった後は今後どんな仕事にどんな雇用形態で携わりたいのかをきちんと考えたいですね。
職場に何を求めるポイントを明らかにする
1~2で、「不満以外でどんな仕事がしたいか」について考える必要性について紹介してきましたので、次に1と2の内容をもとに具体的なビジョンを考えていく必要があります。
そもそも具体的ビジョンとは何かというと、「職場に何を求めるか」を考えることを指します。
ここで言う求めることとは、「給与や賞与、制度、福利厚生などの待遇」、「設備や立地、オフィス環境、過去の離職率や人間関係などの職場環境」等があげられます。
これらを考えることを1〜2に加えると更に選ぶ会社を具体化することができます。
求めるポイントに優先度をつける
3で職場に求めるポイントに優先順位を設けることで1〜3で具体化した会社を更に絞る事ができます。
絞るとは、取捨選択するということです。例えば、転職活動で選考に進んでいく中で選考が被ってしまったり内定できた場合など、1社選ばなければなりません。
その際、予め優先順位をつけておけばすばやく判断することができます。それにこの判断ができないことが選考に影響することや自信をもって臨めないことに繋がります。
特に選考に影響する点が欠かせません。なぜなら、転職活動では面接時に「他に選考を受けている会社が何社あるか」と聞かれることがよくあるからです。
その際、付加情報として他社より具体的に優位であることも付け加えることで、より具体的なビジョンを持って考えていると印象つけることもできますので、重視するポイントに優先度をつける点は欠かせないのです。
我慢できることを明らかにする
1〜4までで、転職での会社選びにおける軸を自分の臨む形をもとに考える説明をしてきました。
ただし、すべて1〜4で当てはまる会社はそうそう多くあるわけではありません。それにそもそもの話になりますが、良い会社は、志望者も多く競争倍率が高くなるのは容易に想像ができます。
そこで、次は、1〜4で考えた要素に加えて要素として無くても我慢できることを考えていきます。具体的には、長時間労働があること、週休2日か完全週休2日か、基本給が低くなるなどです。
こういった我慢ができることを決めれば、あなたの要望をある程度満たせる会社をいくつも見つけることができます。
1~5をまとめてみる
以上、1〜5で考えてきた会社選びの要素を考えていくことで、「自分が本当に働きたいと思える会社」を選ぶことができます。
1〜5の順番に考えていくことで軸を確立させ、会社選びの幅がより具体的に定まれば会社を選ぶ際の大きな指針となります。また、これらを明らかにすることによってアウトプットも自然にできるようになるはずです。
それは転職での選考の中でも有効なアピールと成りえます。なぜなら面接者の立場になって考えると魅力が全く変わるからです。
自分の考えが明確に話せる人とそうでない人。同じ能力であればどちらを採用するでしょうか。前者であることは明白でしょう。
軸ができれば転職活動が楽になる
転職サイトDODAの調査によれば、転職活動における面接での合否基準のアンケートによると合格の判断要素としては、「熱意」、「仕事を任せられるかどうか」、「目指す姿が明確」、「学ぶ意欲が強い」などが挙げられています。
一方で不合格の判断基準としては、「やる気が感じられない」、「質問に対する回答が返ってこない」、「目を見て話さない」などが挙がっています。
このことから転職活動においては、如何に仕事やキャリアに対して自分で考えそれをアウトプットできるかということが重要であることを裏付けています。
この点を考えるとこれまでご紹介した1~5のステップを行い、転職活動の軸を明らかにするというのはやはり欠かせないのです。
ここまで、転職活動をする上で会社選びの軸を明確化することが如何に重要かを紹介してきました。今回ご紹介したステップを実施し、転職活動の軸を明確にすることは会社選びや今後のキャリアにも繋がるため、是非実践してみてはいかがでしょうか。
最後にこのページに目を通された人に人気のある記事をご紹介します。今のあなたのお役にも立てるはずですので、よろしければ目を通してみてくださいね。